RSPO認証基本情報

RSPOはRoundtable on Sustainable Palm Oil(持続可能なパーム油のための円卓会議)の略で、パーム油の生産に関わるすべてのステークホルダーが持続可能な生産に向けて議論する場として2004年に設立されました。持続可能な生産の指標となる原則と基準(P&C)が設けられており、その中では経済的に持続可能であること以外にも、関連する法令に違反していないことや、新規農園開発に際しては、原生林地域以外であっても高い保護価値を有する森林である場合はこれを認めないなど、「環境的に適切」かつ「社会的にも有益」であることが求められています。2007年に制定されたこうしたP&Cは5年ごとに見直されることになっており、2013年には1回目の改定が行われました。

RSPO認証には、農園と隣接する搾油工場に対する「P&C認証」と製造・加工・流通過程における「サプライチェーン認証」の二種類があります。サプライチェーン認証には、認証を受けた農園由来のパーム油の物理的なサプライチェーンについて確認する「アイデンティティ・プリザーブド(IP)」「セグリゲーション(SG)」「マス・バランス(MB)」の3つの方式のほかに、「ブック・アンド・クレーム(B&C)」というRSPO認証農園から生産されたパーム油の環境付加価値を購入できるしくみも用意されています。これは、認証油の物理的な流通体制が整備されていない状態でも、認証農園に対して支援を行うことができるというメリットがあります。

RSPO8の原則と基準

原則1. 透明性へのコミットメント
原則2. 適用法令と規則の遵守
原則3. 長期的な経済・財政的実現可能性へのコミットメント
原則4. 生産者および搾油工場による適切なベストプラクティスの活用
原則5. 環境への責任と自然資源および生物多様性の保全
原則6. 生産者および搾油工場により影響を受ける従業員や個人、地域社会への責任ある対応
原則7. 責任ある新規農園開発
原則8. 主要な活動分野における継続的な改善へのコミットメント

世界のパーム油生産量の約85%を支えるインドネシアとマレーシアでは、政府主導で独自の認証制度を設立しようとする動きも見られますが、RSPOはNGOを含めたすべてのステークホルダーが参加する唯一の認証制度として世界市場で認知されています。2007年に最初の認証が発行されて以来、RSPO認証農園は順調に拡大を続けており、全パーム油生産量に占める認証油の割合は2013年現在で約15%(約800万トン)に相当します。消費国側でも、ユニリーバやネスレといった多くの国際企業が、期限付きで自社の取り扱うすべてのパーム油をRSPO認証油に切り替えることを公約しています。このような動きと並行して、改定版P&Cに従うだけでは問題解決に向けまだ不十分との考えから、NGOを中心に「パーム油革新グループ(POIG)」が組織されており、より先進的なPOIGの方針に賛同する企業も見られます。

FSC認証基本情報

FSC2

FSCはForest Stewardship Council(R)(森林管理協議会)の略称で、1993年に環境団体を中心に設立された非営利組織です。世界中で森林問題に関する機運が高まる中、適切に管理された森林とそうでない森林を差別化するためにFSC森林認証制度が設けられました。FSC森林認証制度は世界中のすべての森林を対象としており、「環境」に配慮し、「社会」的な公益性があり、「経済」的価値のある森林経営を支援、推進することを目的としています。

FSC 10の原則と基準

原則1. 法律の遵守
原則2. 労働者の権利と労働環境
原則3. 先住民の権利
原則4. 地域社会との関係
原則5. 森林のもたらす便益
原則6. 環境価値と環境への影響
原則7. 管理計画
原則8. モニタリングと評価
原則9. 高い保護価値
原則10. 管理活動の実施

FSC森林認証には、FM(Forest Management:森林管理)認証とCOC(Chain of Custody:トレーサビリティ)認証の二種類があります。FM認証は森林に対して与えられる認証で、FSCの基準に則して適切に管理がなされているかということが審査されます。一方、COC認証は木材がFM認証林から消費者の手に渡るまでの加工・流通・保管を行う事業体に与えられる認証で、それぞれの過程の中で分別管理がなされているかということが審査されます。サプライチェーン上のすべての事業体がFSC認証を取得することで、適切な管理が行われた森林から産出されたことの証明となるFSCのロゴマークを製品に付けることができます。

数多く存在する森林認証の中でも、森林に依存する先住民族の権利の尊重や保護価値の高い森林の伐採禁止など、高い基準を設けているため、最も信頼できる森林認証制度と位置付けられています。また、認証の範囲に含まれる製品だけでなく当該事業体が取り扱うすべての製品について合法性を確保することも認証のための要件の一つとして求められています。さらに、2013年3月から適用されているEU木材規制の中でデューデリジェンス(サプライチェーン上におけるリスク管理)が輸入木材・木材製品を取り扱う事業体に対して義務付けられていますが、FSC認証はこのリスク管理を行う上でも重要な役割を担っています。