インドネシアには、都心や郊外など実にさまざまな場所に動物園があります。動物の数もさまざまで、小さな場所から、数ヘクタールにわたる場所まであります。動物の種類もさまざまです。一種類しかいないような場所から、世界中から動物を集めているような場所まであります。これらの動物園では、動物は適切に管理されているのでしょうか?

ここで起きるさまざまな問題は、ケージの裏側にある命に関する問題につながります。ケージの広さから、動物の数までさまざまです。ときには一頭のオランウータンが2メートル四方のケージに入れられることがあります。また、5メートル四方の鳥かごにたくさんの鳥が入れられることもあります。それはケージに暮らす動物にとってふさわしいのでしょうか?

ケージの問題の他にも、適切に管理されていない動物園に住む多くの動物たちがいます。その理由は、動物を世話するために十分な人員が不足しているためです。飼育員一人につき、3種類あるいはそれ以上の動物の世話をすることがあります。そのため、ちゃんと面倒を見られていない動物が出てきてしまいます。ケージの掃除や食事、動物自身の健康状態までさまざまです。そして最終的には、動物園の注意不足により動物園にいながらにして動物は死んでしまうのです。

このような問題に加えて、動物園に来る人々の認識の欠如が、動物が苦しむ一つの要因となっています。たとえケージの前に「動物に餌をあげないでください」と書かれていても、私たちはよく無意識のうちに動物たちに餌を与えてしまいます。かわいそうだと思い、一切れのパンを手の届く範囲にいるオランウータンにあげてしまいます。しかし、パンはオランウータンが食べるものではないことをあなたは知っていますか?

理由もなく「動物に餌をあげないでください」と書いているわけではありません。動物たちには彼らが食べるべき餌があります。それは動物たちの健康が維持されるようにするためなのです。

原文はこちら(英語/インドネシア語)
http://orangutanprotection.com/2018/08/di-balik-kandang-kebun-binatang/

訳:熱帯林行動ネットワーク