身体はやせ細っており、骨と皮の間にあるはずの筋肉や脂肪を見てもありません。このオスのオランウータンは、100cm×100cm×50cmの大きさの木箱に閉じ込められていました。以前は、このオランウータンはもっと大きなケージにいたようですが、それを破壊してしまったため扉のない木箱に入れられたそうです。

エイプ・ディフェンダーのチームは、6時間かけて東カリマンタン州東クタイ県のブンガロンにあるムラタック村まで向かいました。一刻も早くオランウータンを救助できるよう、休むことなく走り続けました。しかしどうしたものか、サマリンダから出発したチームの車のタイヤがパンクしてしまい、道中で一夜を明かすことになってしまいました。

次の日、ブラウからエイプ・ディフェンダーが、サマリンダから県自然資源保護局が 合流し、2014年以降住民に閉じ込められていたオランウータンを保護しました。このオランウータンは人に危害を加えるという住民の話を聞いて、急いで麻酔をかけないよう気をつけました。チームはゆっくりオランウータンに近づき、果物を与えて信頼を取り戻します。そして、最終的にチームの一人であるハルディ・バクチャントロにより抱きかかえられました。「とても痩せていますが、回復してまた再び野生に戻るチャンスが与えられることを願っています」

原文はこちら(英語/インドネシア語)
http://orangutanprotection.com/2018/10/tertunda-sehari-orangutan-ini-akhirnya-dapat-dievakuasi/

訳:熱帯林行動ネットワーク