お知らせ

「パーム油の調達と環境配慮に関するアンケート調査」の結果発表:第一弾 お菓子会社版

 

 プランテーション・ウォッチでは、パーム油の責任ある原料調達を進めていくことを目指して活動しています。今回、関連業界の企業の方々を対象に、パーム油の調達と環境社会配慮に関する対応状況の把握のためにアンケート調査「パーム油の調達と環境配慮に関するアンケート調査」を2016年に実施しました。ご協力いただいた企業の皆さんありがとうございました。

 

 アンケートは様々な業界に送付しておりますので、業界毎に順次公表していきます。今回は、チョコ菓子、スナック菓子、アイスクリーム等を製造する、お菓子会社についてまとめてみましたので、ご覧ください。

 

パーム油問題への各社の対応状況を示す「すごろく」

 

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 「パーム油問題への対応すごろく」は、各社のパーム油問題への対応状況を、競馬に見立ててすごろく風に示したものです。対応状況の内容は、各社からのアンケート結果に基づいています。

 

 馬のゼッケン番号は、お菓子会社を含めたグループ会社全体の売上高で、高い順としています。つまりゼッケン番号が小さい企業ほど、それだけグループ会社全体として多くの売上がある大きな会社ということです。

 

 この対応すごろくのスタートラインは、企業としてパーム油を購入する上での一定の基準を示した方針(=調達方針)を公表していること、に設定しています。その基準は、企業毎に異なっているものですが、例えば、森林破壊や人権侵害などの環境問題や社会問題を引き起こしていないこと、プランテーション開発等において違法性のないこと、認証制度に合致していることなど様々なものが含まれます。スタートラインまでは、様々な問題や対応策についての認識状況についての質問項目となっています。

 

 パーム油生産過程においては、農地への転換による天然林の減少、オランウータンやゾウ、トラなどの希少種の生息地の破壊、地球の火薬庫とも呼ばれる泥炭地開発、地域住民との土地紛争、違法な操業、強制労働や児童労働などの人権侵害が引き起こされている深刻な状況にあり、購入における配慮が必要な状況にあります。こうした状況への対処として、今世界では「持続可能な開発のための目標(SDGs)」にもある2020年までの森林減少停止や、国連指導原則に基づく人権侵害の防止や救済に向けた対応が求められています。

 

 

総評:日本のお菓子会社に急ぎ対応望まれる調達方針策定

 

 パーム油問題への対応で最も進んでいるのは、ネスレです。スイスに本社のあるグローバル企業であるネスレは、NGOからの働きかけを受けて、早い段階から取り組みを進めています。海外企業の対応詳細は、リンク先の記事レースボードを参照ください。

 

 日本企業で最も進んでいるのは、わなげチョコなど多数の菓子を生産しているフルタ製菓株式会社(ゼッケン19番)でした。油関係の調達方針をもたれているとのことですが、公表されていないためスタートラインには届いていません。他にもスタート直前のグループ内には、森永乳業株式会社(5番)、カルビー株式会社(8番)、株式会社湖池屋(14番)、株式会社ブルボン(10番)が後に続きます。これらの企業では、パーム油の問題を経営者レベルでも理解されており、サプライチェーンの確認を行っているとのお答えで、RSPO認証制度についてもご存知でした。ただ残念ながら、まだ調達方針の策定には至っていません。続いて、アルファベットチョコレートの名糖産業株式会社(15番)、そして、ベビースターラーメンを販売している株式会社おやつカンパニー(16番)となりました。

 

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 今回のアンケートを機に、企業の方には、どこでどのように生産されたパーム油なのかを確認するサプライチェーン管理や調達方針採用に取り組んでいただければと思っております。 ここに掲載された以外の企業の方々には、残念ながら、今回はご回答をいただけませんでした。

 

※なお、今回の対応状況すごろくは当方が送付したアンケートへの回答に基づいています。よって回答内容が実際の状況と合致しているのかどうかについては、当方では確認しているわけではありませんので、ご了承ください。今後の情報収集により変更すべきと判断した場合には修正をする場合もあります。

 

【対応状況を印刷用PDFで見る:14.9MB】