商品にパーム油が使われていることを表示しているのは115社のうち26社!

これまでに延べ75,000人の方から「パーム油が何に入ってるか知りたい!」という声をいただきました。ご協力ありがとうございました!

プランテーション・ウォッチでは、2016年より日本のパーム油利用企業にアンケート調査を行っています。

その中で、「パーム油関連製品を販売する際に、パッケージやウェブサイトに植物油脂などの総称ではなくパーム油など個別の油脂名を表示しているかどうか」という質問項目を設けています。

2021年12月に実施した第6回目のアンケート調査では、全115社にアンケートを送付し、うち49社から回答がありました。

アンケート調査の詳細や各社の取り組み状況を知りたい方は「企業格付け」をご覧ください。

  • すべての商品にパーム油を表示していると回答した企業は1社
  • 一部の商品(または地域)で表示していると回答した企業は25社
  • 表示していないと回答した企業は15社

という結果となりました。(無回答2社、また商社6社を除く)

 

アンケートへの回答がない企業が66社あった中で、これらの企業は少なくともわたしたち消費者のパーム油表示に関する疑問に答えていただきました。ご協力いただきありがとうございました。

 

パーム油が入っていたか2021

多くの企業がパーム油と表示していないのはなぜ?

植物性油脂

パーム油は、日本で消費されている植物油脂の中では二番目に消費量が多い油ですが、ほとんどの人にその事実を知られていないのが現状です。

それは、普段の生活で「パーム油」という言葉をほとんど見ることがないからです。

パーム油は、家庭用の食用油としてはあまり出回っておらず、カップ麺やチョコレートなどの加工食品に多く使われています。

しかし、商品の食品表示欄を見ても、ほとんどの商品には「植物油脂」などとしか表示されていません。そのため、パーム油は「見えない油」と言われているのです。

それではなぜ多くの企業がパーム油と表示してないのでしょうか?

それは、「植物油脂」の詳細を表記することが法律の中で義務付けられていないからです。

2015年4月に施行された「食品表示法」では、「食品を摂取する際の安全性及び一般消費者の自主的かつ合理的な食品選択の機会を確保すること」と書かれていますが、加工食品の原料として使われている植物油の詳細を明記する必要はなく、「植物油脂」などと表示すればよいことになっています。

また、さまざまな種類の植物油を混ぜて使っている場合、価格に応じて植物油の配合率を変える必要があるため、パッケージの表記をいちいち変えていられないというメーカー側の事情もあるようです。

企業にあなたの「知りたい」を届けよう!

プランテーション・ウォッチでは、今後も引き続きアンケート調査などを通じて、企業への問い合わせを行っていく予定です。

しかし、実際に企業の方に動いてもらうには、私たちだけでなくみなさんの力が必要です!消費者である私たちの声が大きくなれば、社会の動きは変わっていくはずです。

 

以下のお問い合わせフォームから、みなさんの声を企業に届けてみましょう。