野生復帰したオランウータンをモニタリングするためのトレーニング

一頭の野生のオランウータンがリハビリセンターまで救助されるとき、人知れず殺されているオランウータンが2〜8頭いることをご存知でしょうか?オランウータンがリハビリセンターに入るということは、何年にもわたり長いプロセスを歩んでいくことを意味しています。健康面での幾重にもわたるチェックや、成長のモニタリングが含まれます。これには多くのスタッフや専門家が関わり、身体的なものだけではなく行動についてもモニタリングされます。もちろん、これには長期的に大きなコストがかかります。その後はどうでしょう?

オランウータンが野生復帰してもよいと判断されたときには一連のチェックが行われます。これは感染症に関するものです。感染する可能性がある病気または伝染する可能性がある病気はすべてネガティブとなります。オランウータンを野生復帰させた後のモニタリングのステップもモニタリングしなければなりません。エイプ・ガーディアンは、2018年8月23日にモニタリングの内部トレーニングを実施しました。レンジャーとなるスタッフが、今後オランウータンの野生復帰を行なった地域できちんと務めを果たすことができるようにするためです。

また、オランウータンが野生復帰した後のすべての行動もモニタリングの対象となります。人間や他のオランウータンへの反応などをノートに書き込みます。これには登った木の高さや手に入れた餌の種類などが含まれます。重要であることの一つは、モニタリングチームの体調は完璧な状態であること。カリマンタン(ボルネオ)の熱帯林の地形はかなり厳しいものです。この段階は3ヶ月にわたり実施されます。この段階に必要な費用は決して大きなものではありません。これらの活動を行っているエイプ・ガーディアンのチームに支援していただけませんでしょうか?もし寄付していただけるのであればこちらよりお願い致します。

原文はこちら(英語/インドネシア語)
http://orangutanprotection.com/2018/08/pelatihan-monitoring-orangutan-rilis/

訳:熱帯林行動ネットワーク

ポピーの現在

ポピーは11か月の赤ちゃんオランウータン。現在COPのフォレスト・スクールで、野生で生きていく術を学んでいます。

フォレスト・スクールでは木に登る練習をさせられますが、赤ちゃんのポピーちゃんにとってはまだちょっと難しいかもしれません。

木にしがみつきながら登り、そしてすぐに地上に降りてくることができるようになってきています。アニマルキーパーは、繰り返し木に登るように指示します。どちらが辛抱強いか、我慢比べをしているようです。ポピーちゃんを木の上にいさせたいアニマルキーパーか、地上の方がより快適と思うポピーちゃんか。

面白いのは、ポピーちゃんは木に登るのに夢中になると、どれだけ高いところにいるのか、どれだけ長い時間木の上にいるのかということを忘れてしまいます。後から、降りられなくなって泣くポピーちゃんの声が聞こえてくることでしょう。

ポピーちゃんは疲れると地上に降りてきて、アニマルキーパーについてきてハンモックで抱っこされながら眠りにつきます。おそらく彼女は本能的にいつも母親に抱かれて鼓動の音を聞きながら安心感を感じて寝るのでしょう。彼女が本当の母親と一緒にいられない理由を思うと悲しい気持ちになります。

フォレスト・スクールで寝ているオランウータンはポピーちゃんだけではありません。ハッピーちゃんが生後10か月だった頃、彼もまたここで寝ていました。

人間のように、オランウータンも昼寝をします。特に赤ちゃんは長い時間眠ります。人間の赤ちゃんも食べたり遊んだりしているときにいつの間にか寝ていたりしますが、オランウータンの赤ちゃんもそうなのです。眠くなったら、いつでもどこでも眠りにつきます。

原文はこちら(英語/インドネシア語)
http://orangutanprotection.com/2017/08/apakabar-popi/

訳:熱帯林行動ネットワーク

国際オランウータンデー

2018年1月なかば、中部カリマンタン州グヌンマス地域のカラヒエン村でバリト川にかかるカラヒエン橋の下で頭のないオランウータンの死体が浮いているのが見つかりました。解剖の結果、体から少なくとも17発のエアガンの弾がみつかり、頭は意図的に切断されたことがわかりました。二人の容疑者には禁錮6ヶ月及び500,000ルピアの罰金が課せられました。

2月6日、130発のエアガンの弾を受けたオランウータンの死骸が見つかったニュースが世間を震撼とさせました。さらに良くないことに、この事件は東カリマンタンの国立公園内でおきてしまいました。犯人は国立公園内にまで進出しているパームオイルの農園主でした。

今日8月19日は国際オランウータンデーとして、自然保護におけるオランウータンの重要性を訴える日として世界中で様々なかたちで祝われています。「ゴリラやチンパンジーといった他の類人猿がアフリカにしかいない一方で、アジア唯一の類人猿オランウータンがいることをインドネシア人は誇りに思うべきでしょう。」

「Orangufriend」はCentre for Orangutan Protectionの支援団体です。
「Orangufriend」により、8つの都市 (ジャカルタ、バンドン、ジョグジャカルタ、マラン、パレンバン、パダン、メダン、ベラウ)で国際オランウータンデーを祝うイベントが同時に開催されます。

原文はこちら(英語/インドネシア語)
http://orangutanprotection.com/2018/08/hari-orangutan-sedunia/

訳:熱帯林行動ネットワーク

オランウータンを守るべき4つの理由

オランウータンは有名な動物で、さらにオランウータンの赤ちゃんのしぐさは人間とそっくりなので世界中の多くの人々を魅了しています。このようなユニークさとは裏腹に、オランウータンはインドネシアでの熱帯林保護に向けた取り組みに関する多くのストーリーを抱えています。オランウータンがなぜ守らなければならないのか、4つの理由を以下にご紹介します。

1. オランウータンはアジア唯一の大型類人猿である

世界には4種類の大型類人猿がいますが、そのうち3種類(ゴリラ、チンパンジー、ボノボ)はアフリカ大陸に、そしてアジア大陸のスマトラ島とカリマンタン島にオランウータンが生息しています。オランウータンはスマトラ島の「Pongo tapanuliensis」、カリマンタン島の「Pongo abelii」と「Pongo pygmaeus」の3つの種類に分かれています。カリマンタン島のオランウータンは、形態学的または遺伝子学的に見るとさらに「Pongo pygmaeus pygmaeus」(北西カリマンタンとサバ)、「Pongo pygmaeus wurmbii」(南西カリマンタン)、「Pongo pygmaeus morio」(東カリマンタンとサバ)の3つの亜種に分けられます(Groves 2001; Warren dkk. 2001)

オランウータンの存在はインドネシアの特にカリマンタン島とスマトラ島における生物多様性の豊かさの象徴とされてきました。インドネシアは、残された熱帯林を保護し続けるために、これらの大型類人猿を抱えていることを誇りに思うべきです。

原文はこちら(英語/インドネシア語)
http://orangutanprotection.com/2018/08/4-fakta-unik-mengapa-orangutan-harus-diselamatkan-1/

訳:熱帯林行動ネットワーク

クラウドファンディングのご案内

こんにちは、takaです!

 

この度JATANでは、インドネシアでオランウータンの保護活動を行うCOP(Centre for Orangutan Protection)を支援するための費用となる30万円を集めるクラウドファンディングプロジェクトを7月5日(水)より期間限定で実施します。

 

▼絶滅の危機に瀕したオランウータンの保護活動をサポートしたい!▼

https://readyfor.jp/projects/coporangutan

 

オランウータンとパーム油の問題、そして私たちの暮らしが深いつながりを持っているということを多くの方々に知っていただくことも、この度のプロジェクトの大きな目的です。FacebookやTwitterでのシェアだけでも歓迎です。みなさまのご支援よろしくお願いいたします!

 

≪クラウドファンディングについて≫

この挑戦を実現させるために、8月3日まで支援金を募集しています。

このプロジェクトは、インターネット上で資金調達を呼びかける仕組みを使っています。

期間内に設定した目標金額に到達しなかった場合には、支援金は全額キャンセル(返金)となるため、皆さまのご支援が無駄になることは決してありません。

 

クラウドファンディングについて、詳しくはこちらをご覧ください。

【Readyfor】https://readyfor.jp/about_more

COPへの質問やご不明な点がある方は、こちらのフォームまでご連絡ください。